1月11日の全国高校サッカー選手権2020決勝、山梨学院(山梨)対青森山田(青森)は、2-2からPK戦の末に山梨学院が勝ち、11年ぶり2回目の日本一に輝いた。激闘となった戦いを写真で振り返っていく。

上写真=FC東京U-15深川でチームメイトだった山梨学院の熊倉と、青森山田の安斎。前後半90分間を終えて延長に入る前、両者は笑顔で拳を合わせた(写真◎小山真司)

8年ぶりのPK戦で11年ぶりの優勝

 11年前の2009年度大会と同じ顔合わせとなった決勝は、そのとき1-0で勝って初出場初優勝を成し遂げている山梨学院が、12分にMF広澤灯喜が右足で蹴り込んで先制。11年前は11分に奪った先制ゴールで勝利をつかんでおり、同じシナリオで試合が進むかと思われた。

 だが後半に入ると、2年ぶり3回目の優勝を目指す青森山田が反撃に転じる。57分にゴール前の混戦から、DF藤原優大が昨年度に続いて決勝で得点して同点。さらに63分には右からのセンタリングをMF安斎颯馬が蹴り込み、連続ゴールで2-1と逆転した。

準決勝に続いて決勝も、埼玉スタジアムでの無観客開催となった(写真◎小山真司)

 しかし山梨学院は78分、FW笹沼航紀のスルーパスからエリア内で混戦となった後のこぼれ球を、FW野田武瑠が蹴り込んで追い付いた。その後は青森山田が決定機をつかんだものの、DF藤原のヘッドが右ポストに当たるなど勝ち越し点は奪えず。10分ハーフの延長はお互いに得点なく、優勝の行方はPK戦に持ち込まれた。
 
 2012年度大会の鵬翔(宮崎)対京都橘(京都)以来、8年ぶりとなる日本一を懸けた決勝でのPK戦。山梨学院はGK熊倉匠が、FC東京U-15深川でチームメイトだった青森山田の2人目、MF安斎のキックをストップした。さらに1人が青森山田に対し、山梨学院は4人全員が成功。激闘を制して11年ぶり2回目の頂点に立った。