この連載では、全国高校サッカー選手権に出場し、その後Jリーガーとなった選手を当時のお宝写真とともに紹介していく。連載第8回は、第84回~86回大会編。次々と現れた新興勢力が、高校サッカー界に新風を吹き込んだ。

史上初の得点王“3冠”

◆大前元紀

大前元紀(流通経済大附柏)

ザスパクサツ群馬時代(2020-)/写真◎J.LEAGUE

大前元紀(おおまえ・げんき)◎1989年12月10日生まれ。第86回(07年度)選手権に出場。3年時の2007年に、主砲として全日本ユースと選手権の2冠達成に貢献。さらに、インターハイを加えた3大大会すべてで得点王を獲得する史上初の快挙を成し遂げた。高校卒業後に清水エスパルスに加入。デュッセルドルフ(ドイツ)と大宮アルディージャでもプレーし、今季からザスパクサツ群馬に加入した

◆米倉恒貴

米倉恒貴(八千代高校)

ジェフユナイテッド千葉時代(2007-13,19-)/写真◎J.LEAGUE

米倉恒貴(よねくら・こうき)◎1988年5月17日生まれ。第85回(06年度)選手権に出場。パス制度やゲームメーク能力に優れ、キャプテンとして八千代高をけん引。選手権では激戦区の千葉県予選を勝ち抜き、国立までたどり着く原動力となった。プロ入り後にサイドバックに転向し、ガンバ大阪時代に3冠を経験。ハリルホジッチ監督時代に日本代表に招集された

◆鈴木大輔

鈴木大輔(星稜高校)

浦和レッズ時代(2019-)/写真◎J.LEAGUE

鈴木大輔(すずき・だいすけ)◎1990年1月29日生まれ。第84、85、86回(05、06、07年度)選手権に出場。高校時代から体躯を生かした守備力は群を抜いており、2年時に8強入りに貢献。2008年にアルビレックス新潟に加入し、ロンドン五輪ではレギュラーとして活躍した。スペイン挑戦を経て、昨季より浦和でプレーしている

◆青木拓矢

青木拓矢(前橋育英高校)

浦和レッズ時代(2014-)/写真◎J.LEAGUE

青木拓矢(あおき・たくや)◎1989年9月16日生まれ。第85、86回(06、07年度)選手権に出場。テクニックとフィジカルを兼ね備え、高校生離れした才能を見せた。3年時の選手権1回戦での絶妙なスルーパスは一級品。高校卒業後に大宮アルディージャに加入し、2014年にライバルチームの浦和レッズに移籍した

◆河井陽介

河井陽介(藤枝東高校)

清水エスパルス時代(2012-)/写真◎J.LEAGUE

河井陽介(かわい・ようすけ)◎1989年8月4日生まれ。第86回(07年度)選手権に出場。静岡が生んだ司令塔は、藤枝東高を12年ぶりの決勝に導いた。頂点にはあと一歩及ばなかったが、名門復活を印象づける活躍を披露。慶応大を経て2012年に清水エスパルスに加入し、今季で在籍9年目を迎える