歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第18回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成18年(2006年度)は日本代表がドイツW杯で未勝利に終わり、国内では浦和レッズが悲願のリーグ制覇を達成した。

浦和は二冠を達成

 J1リーグでは、前年王者ガンバ大阪を最終節で破った浦和レッズが初優勝を飾る。04年(平成16年)にJリーグカップ、05年(平成17年)に天皇杯を制し、リーグでも04年に2ndステージを制したほか、前年も最終節まで優勝を争い、わずか勝ち点1差でタイトルを逃していた浦和が、ついに悲願のリーグ制覇を成し遂げた。

 リーグMVPに輝いたのは闘莉王。リーグ最少の28失点に貢献しつつ、7ゴールも挙げる活躍ぶりだった。

 その浦和は、この年の天皇杯でも苦しい試合展開ながら粘り強く戦い抜きガンバ大阪を破って連覇を達成。リーグと二冠を手にした。

 一方、Jリーグカップも連覇を達成するチームが現れた。ジェフユナイテッド千葉だ。オシムが日本代表監督就任のためにチームを離れることになったが、息子のアマル・オシムが指揮を執り、鹿島アントラーズを下してカップタイトルを獲得した。

◆平成18年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:浦和レッズ
天皇杯:浦和レッズ(第86回・06年度)
Jリーグ杯:ジェフユナイテッド千葉
JリーグMVP:闘莉王(浦和)
Jリーグ得点王:ワシントン(浦和)、マグノ・アウベス(G大阪)
Jリーグ新人王:藤本淳吾(清水)
Jリーグ最優秀監督賞:ブッフバルト(浦和)
高校選手権:盛岡商高(第85回・06年度)
高円宮杯U-18:滝川二高
大学選手権:駒澤大
なでしこリーグ:日テレ・ベレーザ

浦和レッズがついにJ1優勝を果たした。天皇杯も制し、二冠を成し遂げた(写真◎J.LEAGUE)

最終節でG大阪を下し、浦和が悲願のリーグ制覇を成し遂げた。埼玉スタジアムが歓喜に揺れた(写真◎J.LEAGUE)

G大阪戦で2得点を挙げ、逆転勝利に貢献した浦和のワシントン。リーグ得点王にも輝いた(写真◎J.LEAGUE)

80分に水野晃樹、82分の阿部勇樹(写真)の得点で千葉が鹿島を撃破し、聖杯を手にした(写真◎J.LEAGUE)

シーズン途中で監督交代しながらも千葉はJリーグカップを連覇した(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグ順位表(2006シーズン)
順位チーム
1浦和7234226639
2川崎F6734207729
3G大阪6634206832
4清水60341861019
5磐田58341771017
6鹿島5834184129
7名古屋4834139122
8大分4734138132
9横浜FM4534136156
10広島453413615-6
11千葉443413516-1
12大宮443413516-12
13FC東京433413417-9
14新潟423412616-19
15甲府423412616-22
16福岡273451217-24
17C大阪27346919-26
18京都223441020-36