歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第15回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成15年(2003年度)はリーグ戦が白熱。J1は横浜F・マリノス、J2はアルビレックス新潟が最終節で優勝を決めた。

新潟が最終節で劇的な優勝

 J2リーグも最後の最後までし烈な優勝・昇格争いが行なわれた。最終節を前にして首位サンフレッチェ広島が昇格を決め、勝ち点1差の2位新潟と優勝を争う形となった。新潟と勝ち点3の3位川崎フロンターレもわずかながら昇格の可能性が残されていた。最終節の結果次第で残りひと枠の昇格チームが決まるという状況だった。

 そしてラストゲームは、新潟はホームで大宮アルディージャと、川崎Fはホームに広島を迎えて対戦。結果は大観衆を背に戦った新潟が1-0で勝利を収め、川崎Fも2-1で広島に勝った。優勝は勝ち点88の新潟、2位は勝ち点86の広島、3位は勝ち点85の川崎F。新潟が最終節で逆転優勝を飾り、昇格を成し遂げた。

◆平成15年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:横浜F・マリノス
天皇杯:ジュビロ磐田(第83回・03年度)
Jリーグ杯:浦和レッズ
JリーグMVP:エメルソン(浦和)
Jリーグ得点王:ウェズレイ(名古屋)
Jリーグ新人王:那須大亮(横浜FM)
Jリーグ最優秀監督賞:岡田武史(横浜FM)
高校選手権:国見高(第82回・03年度)
高円宮杯U-18:市立船橋高
大学選手権:筑波大
Lリーグ:田崎ペルーレFC

J2最終節で大宮を1-0で下した新潟。上野優作が値千金の決勝点を挙げた(写真◎J.LEAGUE)

J2最多の4万2223人の観衆を集めたホームゲームで、新潟は優勝と昇格を決めた(写真◎J.LEAGUE)

広島はJ2で2位となり、1年でJ1復帰を果たした(写真◎J.LEAGUE)

Lリーグを制したのは田崎。昇格9年目での初戴冠だった(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグ順位表(2003シーズン)
順位チーム
1横浜FM5830177623
2磐田5730169522
3市原5330158719
4FC東京49301310715
5鹿島483013984
6浦和4730138912
7名古屋4530111277
8東京V403011712-1
9C大阪403012414-1
10G大阪3930109114
11清水393011613-5
12373091011-4
13神戸30308616-28
14大分263051114-10
15仙台24305916-25
16京都23306519-32
※年間順位