12月31日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で高校サッカー選手権2019の1回戦、明秀日立(茨城)対高知(高知)の試合が行なわれた。明秀日立が1年生FW長谷川皓哉のゴールを守り抜き、高知を破って2回戦へ駒を進めた。

夏の高校総体で全国大会出場を逃し涙

 高校3年生となった今年度は、勝負の年だ。自らが望む進路を、自らの手でつかむべく、どん欲に結果を求めた。

 ところが、夏の高校総体では、茨城県大会決勝で水戸商の前に敗退。全国大会への出場権をつかむことができず、自身の力不足を痛感した。決勝のスコアは0-1。FWで出場しただけに、完封負けの責任を自らに課した。

「自分が決めていれば勝てた試合だった。責任は自分にあります。エースとしての自覚があった中で、エースが何もできないのでは、試合に勝てない。昨年は10番をつけていた先輩が、プレッシャーはあったとしても決勝で点を取っていた。そういうところは自分に足りない。自分が勝たせて、チームを全国に連れて行かなければいけなかった。だから、本当に弱さしかないな、と。チームのみんなはよく守備して、走っていたのに、自分は情けないプレーをしてしまった。みんなに申し訳ない。もっと強くならなければ。10番がもっと、頼もしくならなければいけない……」

 敗戦の悔しさと、全国大会への道が閉ざされた喪失感であふれた。鹿島アントラーズの本拠地であるカシマスタジアムで、大山はただ、涙を流した。

夏の高校総体茨城県大会で準優勝の表彰状を受け取る明秀日立の大山。全国大会出場を逃し、表情は険しい(写真◎サッカーマガジン)