9月5日に『キリンチャレンジカップ2019』パラグアイ戦(19時20分カシマスタジアム)、10日に『2022FIFAワールドカップカタール・アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選』を戦う日本代表が、茨城県鹿嶋市内で合宿をスタートさせた。初日のトレーニングには吉田麻也(サウサンプトン=イングランド)や堂安律(PSV=オランダ)ら13選手が参加し、およそ1時間にわたって汗を流した。

上写真=日本代表の合宿初日。板倉は笑顔を見せた(写真◎サッカーマガジン)

「自覚を持ってやらないといけない」

 オランダの地で戦う板倉滉が、6月のコパ・アメリカに続き、A代表のメンバーに名を連ねた。

「毎回の練習や、試合でしっかりアピールしないと、次は(代表招集は)ないなという気持ちが自分の中にすごくあります。一日一日を勝負だと思いながらプレーしなければいけない」

 合宿初日はジョギングやリフティングなどの軽めのメニューとなり、板倉は終始笑顔でトレーニングに臨んだ。日本に帰国して間もないものの、疲れた様子は見せず、むしろその表情からはワクワク感も伝わる。

「まずは自分の良さを発揮することが一番大事かなと。どの試合もそうですけれど、味方のポジショニングを見ながらプレーすることはいつも通りやりつつ、その中で自分の良さである高さや、守備のところ、(ボールの)つなぎのところは、どんどん出していかなければいけないかなと思います」

 ただ、A代表に初招集されて臨んだコパ・アメリカを振り返ると、「1試合目(チリ戦・●0-4)は全然ダメだった」と表情を変える。「これで終わってはダメだなという気持ちだったし、やはり日本を背負って戦う以上、相手がどのレベルでも負けてもいい試合など絶対にないので、本当に自覚を持ってやらないといけない」と、決意を新たに今回の代表合宿を迎えた。

 所属するフローニンゲンでは今季の開幕戦からセンターバックでフル出場を重ねるが、日本代表ではコパ・アメリカのときと同様にボランチで出場する可能性もあるだろう。そのため、「ボランチから後ろ(DF)に(ポジションを)下げる分には、視野の確保としてはすごくやりやすいと思うんですけれど、ディフェンスからボランチ(にポジションを上げる)ということでは、また視野の保ち方が変わってくる。もちろん難しいところはありますけれど、パラグアイ戦までの練習でしっかり確認しながらやって、(試合では)問題なくできるような状態にはしておかなければいけない」と、ポジション感覚の調整の必要性を強調する。

「実際に(コパ・アメリカでボランチを)組んでみて、すごく周りの状況を把握しながらポジションを取っていた。やはり“違うな”と感じた」という柴崎岳(デポルティボ=スペイン)ら、ボランチのポジションは激戦区だ。その中で板倉が日の丸を背負って戦い続けるためには、柴崎らとの競争も制していかなければならないだろう。

「同じポジションである以上、個人でも勝負だと思っている。そこは頑張りたいなと思います」

 A代表定着へ。186センチの長身を備える守備のポリバレントが、ボランチのポジション争いに挑む。

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