上写真=ボランチで今季リーグ戦2試合目の先発出場を果たした名古(写真◎J.LEAGUE)
■2019年7月20日 J1リーグ第20節
鹿島 2-1 鳥栖
得点者:(鹿)レアンドロ、白崎凌兵 (鳥)金崎夢生
「同じ相手に2度も負けられない」
リーグ戦3試合連続先発出場中だったレオ・シルバに代わり、名古新太郎がスタメンに名を連ねた。生年月日が1日違いの同級生・三竿健斗とボランチでコンビを組み、「攻守において良いバランス」を意識しつつ、長短のパスを織り交ぜながら鹿島の攻撃を司った。
「いつでも試合に出られる準備をしています。(鹿島の)レギュラー争いがあるし、今日はチャンスをもらったという思いもありました。自分のこれからのターニングポイントになるだろうと」
レギュラー奪取への思いとともに、勝利への意欲もよりいっそう強かった。鳥栖は第13節で、後半アディショナルタイムの失点によって0-1と敗れた相手だ。「悔しい負け方だった。最後の最後で決められて。チーム全員が間違いなく悔しい気持ちを持っていたし、『同じ相手に2度も負けられない』と、試合前に全員で話していた」と、ホームでのリベンジに燃えていた。
実際に鹿島は序盤から鳥栖陣内に攻め込み、前半で2ゴールを奪って勝利を呼び込んだ。名古は「“戦う”ということの意思統一は、チーム全員でしっかりできていた」と振り返る。
その中で激しい球際の攻防から両者ともにファウルが増え、審判のレフェリングなどをめぐって、プレーが止まる場面も目立った。それでも、名古は淡々とプレーを続けた。
「アウェーでもそうでしたけれど、攻守において、球際とか戦うところは相手もすごく激しく来る。それに負けてはいけない。激しい試合になるだろうと思っていたし、レフェリーの判定もあるけれど、自分は『より冷静に』と意識しています。でも、ああやって熱く戦うのは、負けたくない気持ちが上回るから。結果的に勝ちにつながったのは良かったかなと思います」
この日は今季リーグ戦2試合目の先発出場。前回のC大阪戦(第15節・○2-0)に続き、2試合連続でチームに勝ち星をもたらした。それでも、またスタメンで出番が回ってくる保証はない。この試合で出た課題を改善し、次戦に向けてまたトレーニングを積みながら三たびチャンスを待つ。
「(鳥栖戦では)自分の特長を出せた部分もあったと思うけれど、まだミスもあるし、守備のところでもっと良くなっていかないとダメ。(三竿)健斗に守備の仕事を多くさせていたので、そこは自分の課題かなと思います。しっかり次のアウェーのレッズ戦(7月31日)に向けて、個人としてもチームとしてもしっかり準備していきたいと思います」
背番号30は次もチームを勝利へと導くために、また試合への準備を進める。
取材◎小林康幸