グループ首位の座とラウンド16進出を懸けたイタリア戦を翌日に控え、日本代表はビドゴシュチ市内で2時間ほどトレーニングを行なった。練習後、取材に応じた齊藤未月は、イタリア戦について口を開いた。
上写真=イタリア戦前日練習で汗を流す齊藤(写真◎サッカーマガジン)
累積警告の可能性は「気にしていない」
第2節を終えて、1勝1分けの勝ち点4、得失点差は「3」。次のイタリア戦で引き分け以上の結果を残せば、無条件で日本のラウンド16進出が決まる。たとえ敗れたとしても、もう一つの試合でエクアドルが勝利しない限りはグループ2位が確定。エクアドルが勝利し、得失点差で上回られて3位に後退しても、他のグループの結果次第でベスト16への道が開ける。第2戦で勝利したことにより決勝トーナメントへの切符をほぼ手中に収めているが、キャプテンの齊藤未月は、決して気をゆるめない。
「まだ突破は決まっていない。しっかり勝って1位で(グループステージを)突破することに意味があると思うし、負けてそうなるよりも勝って次へ進むほうが、日本のチームにとって力になるんじゃないかなと思います」
ヨーロッパ屈指の強国が相手でも、勝利を目指す姿勢は変わらない。ここまで第1戦で引き分け、第2戦で勝利と良い流れで3戦目を迎えるだけに、齊藤は次のステージへの“進み方”を重要視する。
「次の試合で負けてしまうと、(日本の)自信が失われてしまうと思います。だからこそ、しっかり勝って、(決勝トーナメントで)今までやってきたことをもっと積み上げられるように、ポジティブな方向に持っていけるような試合にしたい」
齊藤を含め、ここまでイエローカードをもらっている選手は何人かいる。イタリア戦で今大会2度目の警告を受けると、次戦に進んでも出場停止を余儀なくされる。そんな状況下でも、「イエローを気にしてプレーしていたら、良いプレーは出ないし、仮に誰かに(イエローカードが)出て、次の試合に出場できなくなっても、他の選手だって戦えるチームだと思っているので、そこは気にしていない」と、毅然とした態度で言葉を発する。
いよいよイタリアとの頂上決戦。齊藤の言葉にも力がこもる。
「相手も1位を狙ってやってくると思う。ガチンコの試合をして、勝ったチームが1位で突破できる」
日の丸を背負い戦う闘将の目は、すでにイタリア戦に向いている。