ヨンソン監督にとっては古巣との対戦。試合後の会見で何を語った?
写真◎J.LEAGUE

■2019年2月23日 J1リーグ第1節
広島 1-1 清水
 得点者:(広)エミル・サロモンソン
     (清)北川航也

 清水は広島とのアウェーゲームで前半に先制したものの、後半に追い付かれて引き分け。勝ち点1を持ち帰る結果は悪いものではなく、ヤン・ヨンソン監督も評価していた。ただ、後半に決められた同点ゴールには、複雑な思いがあったようで…。

「彼はフレンドリーじゃない」

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 立ち上がりからボール支配率で劣勢だった清水だが、粘り強く守って失点を防ぐと、30分に先制。FW中村慶太のパスをMF金子翔太がダイレクトでつなぐ鮮やかなパス交換から、抜け出したFW北川航也が左足で蹴り込んでネットを揺らした。

 しかし後半、広島が55分にFWパトリックを投入した直後から押し込まれると、57分に失点。ただ、その後も何度かピンチがあったものの、GK六反勇治のファインセーブなどでしのぎ、引き分けに持ち込んでいる。

 試合後、ヨンソン監督は「手ごわい相手に悪くない試合をしたと思っている」と語る一方で、「何とか勝ち点3を取りたいと思って臨んだが、台無しにされた」と、同点ゴールに『憤慨』したようなコメント。さらに同点ゴールを決めた選手について「性格は良い選手だが、アンフレンドリー(友好的じゃない)。今日ああいうゴールを決めなくても、他の試合にとっておいてくれればよかったのに」と語った。
 
 もちろん、これらはすべてジョーク。同点ゴールを決めた広島のエミル・サロモンソンが、ヨンソン監督と同じスウェーデン国籍であることから出たコメントだった。笑顔も交えながら話しており、「サンフレチェは良いチームなので、なじんで良いプレーができるのでは」と同胞の後輩にエールを送った。
 
 その上で、マッチアップしたDF松原后について「サロモンソンの良さを発揮させないディフェンスはできていたと思う」と評価。チーム全体についても「シーズン最初の試合ということで、チームがどこまで完成しているか、手応えを感じるところもある。強い相手にアウェーで勝ち点1を取ったことは評価できる」と語り、今後への手応えをつかんでいた。

取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE