上写真=2ゴールを決めた山形の北川(16番) 写真◎サッカーマガジン

 2月3日に鹿児島県内で行なわれた清水と山形の練習試合は、山形が2-1で勝利した。45分のゲームを3本行ない、2本目に清水の西澤健太がゴールを奪うと、3本目に山形の北川柊斗が2点を決めた。

「今日の2点はデカかった」

 雨の中のトレーニングマッチで、大卒2年目のFW北川柊斗がスタメン取りへアピールした。0-0で迎えた2本目の途中から「1年ぶりくらい」(北川)というセンターフォワードのポジションに入り、ゴールを狙った。

 だが、先に清水にスコアを動かされる。しかも、得点したのは筑波大時代の後輩でもある西澤健太。目の前で決められて「マジか! やり返してやろう」と、さらに闘争心に火がついた。

 迎えた3本目、山形は主導権を握って清水陣内に攻め込むと、10分に井出遥也のパスから北川が同点ゴールを奪う。32分には坂元達裕のクロスに合わせて、この日2点目となる逆転ゴールを決めた。「チームが勝てたことが一番」と、試合後は満足した表情を浮かべた。

 昨季はJ2で17試合に出場し、1ゴール。筑波大時代にタイトル獲得や天皇杯での躍進に貢献したストライカーとしては、ルーキーイヤーとはいえ物足りない数字だろう。それだけに、プレシーズンで結果を出したことは、本人にとっても大きな自信となった。

「昨年は1点しか取れなかった。(今季は)まずはホームのサポーターの皆さんの前で点を取ること。(シーズンで)5点以上を目標に頑張っていきたい。今日の2点は、自分の中でデカかった。これを継続することが、何よりも大事だと思うので、結果にこだわってやっていきたいと思います」

 プレシーズンで真価を見せた点取り屋が、プロ2年目の活躍を誓う。

取材◎小林康幸