上写真=ヤンマースタジアム長居に駆けつけたサポーターとともにJ1連覇の喜びに浸る川崎Fの選手たち(写真◎毛受亮介)

 川崎Fは8戦ぶりの黒星を喫したが、敵地のヤンマースタジアム長居で2年連続2度目のJ1優勝を決めた。序盤から決め手を欠き、迎えた後半の55分、カウンターを浴びてC大阪の杉本健勇にゴールを許す。90分に家長昭博のPKで追いついたものの、アディショナルタイムに山村和也に痛恨の勝ち越し点を献上した。同日、勝ち点7差の2位広島が仙台に敗れたため、残り2試合を残して、2012年、13年の広島以来となる2連覇が決定した。

■2018年11月10日 J1リーグ第32節
 C大阪 2-1 川崎F
 得点者:(C)杉本健勇、山村和也
     (川)家長昭博

追われる立場でも強さ証明

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 フィナーレはあっけなかった。勝てば、他会場の結果に関係なく優勝決定という条件のなか、敵地に乗り込んだが、後半のアディショナルタイムに痛恨の勝ち越し点を献上。2位・広島の結果を知らない選手たちは、複雑な表情を浮かべていた。
 キャプテンマークを巻いた谷口彰悟はベンチに目を向けて、ようやく胸をなでおろした。

「正直、ホッとした気持ちです。優勝したんだなって」

 リーグ最少失点を誇る守備陣のリーダーも、カウンターから2失点を喫したあとでは、さすがに口も重い。

「押し込んでいるときのリスク管理をしっかりしないといけなかった。反省しないと」

 ゲームの締め方に問題があった。引き分けのままで良しとするのか、2点目を取りに行くのか。どっちつかずのままでゲームを進行させ、一瞬のスキを突かれた。

 それでも、シーズンを通して積み上げてきた勝ち点63は、強さの証だろう。シーズン終盤は7戦負けなしでポイントを重ねた。28節で首位に立つと、一度もトップの座を譲らずにゴールテープを切った。追う立場から追われる立場になっても、強さは変わらなかった。この日、眼窩底骨折のためピッチ外から仲間を見守った主将の小林悠は「1年間、積み上げてきたものが身を結んだ」と胸を張った。

 表彰式で水色と黒色のシャツを着込むと、ようやくピッチにも笑顔が広がった。谷口が銀のシャーレを掲げると、大阪に大挙して駆けつけたサポーターの興奮も最高潮に達した。

 日が傾き、冷たい風が吹くヤンマースタジアムには、フロンターレの歌がいつまでもこだましていた。

取材◎杉園昌之 写真◎毛受亮介