強烈な左足ミドルで先制ゴールを決めた山中 写真◎Getty Images

 横浜FMが5得点を挙げて快勝。21分に山中亮輔が先制点を奪った直後に追いつかれたが、すぐに仲川輝人のゴールで突き放した。後半もウーゴ・ヴィエイラの2ゴールなどで加点した。仙台はミスでリズムを崩し、失点を重ねた。

■2018年9月29日 J1リーグ第28節
 横浜FM 5-2 仙台
 得点者:(横)山中亮輔、仲川輝人2、ウーゴ・ヴィエイラ2 (仙)OG、ジャーメイン良

キャリアハイのシーズン4点目

【動画】横浜FMが仙台から5ゴールを奪い完勝! 山中亮輔が強烈ミドルで先制点奪取!

 横浜FMの左サイドバックは、当たり前のようにそこにいた。するすると攻め上がった山中はゴール中央付近に顔を出すと、豪快に左足を振り抜く。ペナルティーエリア外でも迷うことはなかった。雨を切り裂く弾丸はニアサイドの狭いコースを射抜き、豪快にゴールネットを揺らした。
「自信を持って蹴れた」

 前節の磐田戦に続き、2戦連続でミドルシュートから得点。濡れた芝でもしっかり踏み込み、力強いシュートを打つ技術は目を見張る。仙台の日本代表GKシュミット・ダニエルもお手上げだった。

 今季は左サイドバックながら攻撃時には中盤の組み立てにも参加。サイドハーフの外側から追い越すセオリーの動きだけではなく、外から中央へ入る変則的な動きで積極的にゴールに絡んでいる。思うように結果が出ない時期もあったが、いまは手応えを感じている。「原点に立ち返って、やっている」。キャリアハイとなるシーズン4点目を決めると、口も滑らかだった。
「いまはコンスタントに得点に絡んでいる」

 51分には精度の高いクロスで、仲川のJ1では初というヘディングでのゴールをお膳立て。チーム最多の7アシスト目となった。

 打ってよし、上げてよしの左足は、いまやチームにとっても欠かせない武器。9月には同僚の天野純が、A代表デビューを飾ったばかり。横浜FMを見ていれば、勢いに乗る25歳の存在も無視できないはずだ。10月4日に発表される日本代表の招集メンバーに山中の名前があっても何も驚くことはない。

取材◎杉園昌之