久々の代表戦で持ち味をアピールした南野。体を張ったポストワーク、献身的な守備も光った(写真◎宮原和也)

 森保ジャパンにとって初戦となるコスタリカ戦で先発出場を果たした。攻撃陣の中では唯一のフル出場。2015年11月のカンボジア戦以来の代表戦で、たくましく成長した姿を披露した。

「結果を残せてよかった」

 鮮やかな代表初ゴールだった。66分、遠藤の折り返しを足元で受けると、南野拓実は少しずれたボールをうまくコントロールし、すぐさま左足をコンパクトに振り抜く。相手DFの股を抜く、技ありのシュートでさらりとネットを揺らしてみせた。

「ゴールという結果を残せてよかった」

 前半はゴール前でパスを呼び込みながらも得点機を逃していただけに、喜びもひとしお。ロシアW杯はメンバー入りもできず、テレビで眺めながら悔しい思いをした。森保一体制となり、期するものがあったはずだ。新チームの勝利に顔をほころばせたが、「ここからなんで、満足はしていない」とすぐに表情を引き締めた。

 19歳のときにC大阪からオーストリアのザルツブルクへ移籍し、今季で5シーズン目を迎える。欧州でもまれて、確実に成長していることを地元の大阪で証明した。

 ロシアW杯に出場した欧州組が参加していないことも頭にあり、ここからのサバイバル競争を意識している。「チームに戻り、まず試合に出ること。また代表に選ばれるようにしっかりやる」と強く誓っていた。

取材◎杉園昌之 写真◎宮原和也、早浪章弘