■2018年3月3日 J1リーグ第2節
鹿島 1-0 G大阪
得点者:(鹿)金崎夢生
(G)なし
ホームでの開幕戦に敗れたG大阪は、この日も前半から鹿島に押し込まれるなど、苦しい戦いを強いられる。後半は流れを変えるべく、スタートから17歳の中村敬斗を投入。さらに、58分には18歳の福田湧矢も入れ、若い力で勝機を見いだそうとする。66分には中村がポスト直撃のシュートを放つなど、惜しいシーンを作ったが、78分に金崎にゴールを決められ、2連敗を喫した。
「もっと得点につながるプレーを増やしていきたい」
歯車がかみ合わない。
「問題点はなんですかね…。もうちょっとアグレッシブに行けたらとは思いますけれど…。たとえば、サイドの奥深くまで進んでも、その後にバックパス、またバックパスで、センターバックまで下げるのはもったいないと思うし、そこで仕掛けてクロスを上げる場面を増やしていかないと、相手も怖くない。クロスに対しては、もっと迫力を持って飛び込まないと、あかんのかなと思っています」
チームの心臓部であるボランチで先発した市丸瑞希は、無得点に終わった要因をそう指摘する。
G大阪の選手が前後半で放ったシュート数はわずか5本。市丸が言うように、鹿島のサイドを突いて攻め上がるシーンを何回か見せたが、そこから得点チャンスにつなげることはほとんどなかった。自身の出来についても「しょうもないというか、やったらあかんミスを何回かしてしまったし、そこで流れが相手に行くこともあったから、しっかり修正していかなければいけない」と、険しい表情を浮かべた。
開幕戦に続き、2試合連続での先発出場となった。「(J1出場2試合目なので)まだ分からないけれど、自信を持ってやっていければ、できるかな」と、手ごたえは感じている。
ただ、レヴィー・クルピ監督からは「後ろからのサポートをしてくれ、と言われている」ため、まずは味方をフォローする動きを意識しているが、攻撃に厚みを持たせるためには、ボランチからの攻撃参加も必要不可欠だろう。「チャンスがあれば自分もゴールを決めたいと思っているし、もっと得点につながるプレーを増やしていきたい」と、本人も自覚する。
連敗を止めたい次節は、J王者・川崎F戦。だが、その前にルヴァンカップの広島戦が控えている。水曜の試合なのでタイトな日程を強いられるが、「J1で3連敗しないためにも、そのルヴァンカップの試合で結果を出せれば、その次のフロンターレ戦に向けて良いきっかけになると思う」と、ポジティブにとらえている。
「守備面に関してはもっとボールを奪い取る力だったりを伸ばしていかなあかんし、あとはほんまに結果にこだわって、試合で勝たせるボランチになることが1番やと思う。そのための守備、そのための攻撃、そのためのパスというのを、もっと突き詰めていければいいかなと思います」
レヴィー・クルピ新体制で険しい船出となったG大阪を復調させるべく、生え抜きのレジスタはさらなる進化を誓う。
文◎小林康幸 写真◎Getty Images