2回戦@オリプリ 長崎総科大附2-1高川学園 得点者:(長)安藤、岩本(高)土信田

名将も称賛するパフォーマンス

大会屈指のストライカーが、真価を示した。
32分、ペナルティーエリアの外にいた安藤がパスを受けると、対峙していたDFをかわし右足を一閃。相手GKが必死に手を伸ばすも届かず、ボールはゴール右隅へと吸い込まれた。

前半からボールを保持していた長崎総科大附だったが、エースの安藤は厳しいマークに遭い、攻めあぐねる時間が続いていた。
攻めても得点につながらない――。そんな雰囲気を、安藤の右足が払拭してみせた。「マークが厳しかったぶん、遠くから狙おうと考えていた。狙い通り」と、先制ゴールを振り返る。

小嶺忠敏監督も「あいつの良さは意外性。どこからでも打てる」と、その能力に太鼓判を押す。さらに、「今日は孤軍奮闘というか、周りの選手がサポートできなかったけれど、そのなかで得点を取ってチームの勝利に貢献したので立派ですよね」と続け、チームを勝利に導いたことへの賛辞を送った。

3回戦に駒を進めた長崎総科大附の次なる相手は青森山田だ。前回王者には、年代別代表でも戦った親友がいる。
「青森と長崎は地理的には離れているけれど、郷家(友太)はすごく近くに感じる存在」

セレッソ大阪への加入が内定したときも、郷家から「おめでとう」と電話で伝えられたという。「本当にうれしかった」と、素直な感情を明かす。

だが、次に顔を合わせる舞台は、高校生活の集大成を懸けた“負けたら終わり”の一発勝負の場だ。
「いつも代表で一緒に活動しているなかで、できた絆はある。だからこそ、“負けたくない”という思いも強い」

日本一への道の途中で立ちはだかる親友・郷家と前年王者の青森山田。安藤はその壁を乗り越え、長崎総科大附の仲間とともに頂点へとまい進できるだろうか。

あんどう・みずき/1999年7月19日生まれ、FC佐伯 S-play・MINAMI出身。フィジカルを生かした突破と、ゴール前での勝負強さが光る。大会ナンバーワンFWとの呼び声も高い。U-19日本代表。171cm、64kg