ACLで抜群のパフォーマンスを披露し、A代表入りを果たした長澤

日本代表25人決定!

10月31日、JFAハウスにおいて、11月10日のブラジル戦(日本時間10日21時/フランス・リール)、11月14日のベルギー戦(日本時間15日4時45分/ベルギー・ブルージュ)に臨む日本代表メンバー25人が発表された。

■11月シリーズ日本代表メンバー
▼GK
川島永嗣(メス/フランス)
東口順昭(G大阪)
西川周作(浦和)
▼DF
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
酒井高徳(ハンブルク/ドイツ)
長友佑都(インテル/イタリア)
車屋紳太郎(川崎F)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
三浦弦太(G大阪)
槙野智章(浦和)
昌子 源(鹿島)
▼MF
長谷部 誠(フランクフルト/ドイツ)
遠藤 航(浦和)
山口 蛍(C大阪)
井手口陽介(G大阪)
倉田 秋(G大阪)
森岡亮太(ベフェレン/ベルギー)
長澤和輝(浦和)
▼FW
久保裕也(ヘント/ベルギー)
浅野拓磨(シュツットガルト/ドイツ)
原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
乾 貴士(エイバル/スペイン)
大迫勇也(ケルン/ドイツ)
杉本健勇(C大阪)
興梠慎三(浦和)

会見にはハリルホジッチ監督と西野朗日本協会技術員長が出席。2人はいずれも世界屈指の強豪国と対戦できる今回の2試合が、8カ月後に迫ったロシアW杯に向けた貴重な『テスト機会』であることを強調した。

ハリルホジッチ監督は対戦国の印象について以下のようにコメントしている。

「世界でも本当に美しいと言われる2チーム。私の中では世界の2強と考えます。この試合を通してわれわれが探すべき目標を見つけ出されば。かなりの可能性を向こうで探そうと思っています」

これまで対戦してきた国よりもレベルが高い相手との試合でも、「臆することなく戦いたい」と指揮官は言い切った。

「とくに自分たちが弱いんだというコンプレックスを払拭して臨まないといけない。いつも言ってますけど、ロシアにはツーリストで行くわけではない。われわれの長所を出し、勇気を持っていきたい。驚かせたいと思っています。もしかしたら10回のうち、1回勝つかもしれない。(今回を)その1回にしたい。そういう準備をしたい。何も失うものはない。われわれは大きな仕事ができる。私の人生でも監督業の中でもこういう大きな試合をやってきた。ブラジルに対してもベルギーに対しても私が求めてきたものをやってほしい。ただ守備することだけで終わりたくない。攻撃もしたい。(われわれは)攻撃のクオリティーも持っている。しっかりオーガナイズしてトライしたい。大きな仕事を成し遂げるトライをしたい。私のチームは負ける準備をしたことない。スポーツはすべての可能性がありますから」

強い気持ちで臨んでほしいと指揮官が期待する今回のチームには、長澤和輝、森岡亮太、興梠慎三の3人が名を連ねた。長澤は先のACLでのプレーが指揮官の目に留まったという。

「ここ4、5試合を見て、ACLでのプレーで、本当に良いと思いました。守備も攻撃も本当に運動量豊富な選手です。守備の役割をしっかりこなしつつ、攻撃でも何かをもたらせることができる数少ない選手の一人。本当にぎりぎりまで見続けて(合宿でも)様子を見続けたい。A代表に定着するかどうかは彼次第」

ベルギーで好調なアピールしている森岡

森岡については。

「かなり前から、長い間彼を知っていましたが、そこまで私を引きつけたわけではありませんでした。ベルギーに行ってから、パフォーマンスが徐々に上がってきて私を引きつけました。ベルギー国内では彼に関する報道がかなりあります。パフォーマンスはもちろんのこと、最後のパスや得点は評価できる。6得点6アシストですからね。私のアシスタントに滞在してもらって向こうの監督と話し、トレーニング状況を見てきてもらいました。(現地では)みんなが彼のパフォーマンスをうれしいと言っている。守備の部分、デュエルのところは伸ばさなければいけないが、合宿でもしっかり話していきたい」

得点力はもちろん、ポストワークのうまさも光る興梠

そして興梠について。

「(興梠の)ここ最近の試合でのプレーは本当にうれしいです。得点を取るだけではない。いろいろな仕事をしてくれて、杉本と興梠はJリーグでもっとも結果を出しています。興梠のパフォーマンスは本当に興味深い。守備でも(自陣に)戻るところをやっている。A代表でしっかりポジションを勝ち取るような準備をしてほしい」

また、今回選外となった本田圭佑、香川真司、岡崎慎司については「(今回は)ほかの選手を選んだと言うことです。(呼んだ選手は)今、パフォーマンスがいい。(香川らについては)前回(まで)の合宿では、私はあまり評価できなかった。やはり自分の本来のパフォーマンスを見つけるべきだと。それぞれともディスカッションしましたし、これを競争と呼ぶんでしょう。こういった変更を慣れていない人もいたかもしれません。最近、長澤を見ましたが、A代表でどうなるかと興味が沸きました。最初の就任会見でも言いましたが、各自が戦ってA代表のイスを勝ち取らなければいけない。名前がどうであれ、グラウンド上で示さなければ。もちろん選手はリスペクトしていますが」

今回のメンバーが、そのままロシア行きのメンバーになるわけではない。指揮官も「ロシアに行くメンバーは私でも分からない」と話し、あくまで現時点でトライしたいこと、見極めたいことを踏まえての選考であると明言しっている。ただし、本大会までの限られたテスト機会に名を連ねた意味は大きい。

とりわけ代表初選出となった長澤、ハリル体制下で初選手の森岡、2015年9月以来の招集となった興梠のプレーは注目される。