関西学生リーグで存在感を放つ阪南大の司令塔は、高校時代を過ごした川崎Fへの加入内定が決まった。川崎Fのスカウトに、評価したポイントを聞いた。
クラブとの約束を果たし、関西屈指の司令塔へ成長
相思相愛の古巣復帰となった。
川崎F・U−18時代はトップチーム昇格こそ見送られたが、「ぎりぎりまで迷った選手」。クラブ関係者は苦渋の選択だったことを明かす。
阪南大に進学する際は「大学で結果を残せ。そして、4年後に戻ってこい」と送り出した。
脇坂はその約束をしっかり守った。
1年生から公式戦に出場し、3年生で関西学生リーグMVPに輝く。関西屈指の司令塔として君臨し、今年はチームの主将。ユニバーシアード代表にも選ばれている。
見守ってきた向島建スカウトはしみじみと話す。
「技術的、人間的にも成長した」
正確なパスワークで試合を組み立てる能力はプロでも通用するという。今年7月に参加したトップチームの函館キャンプでは「コンビネーションも問題なく、すんなりとやれていた」と感心するほど。
ただ、期待が大きいだけに向島氏からの要求は高い。「ゴールに直結するプレーを増やし、怖い選手になれ」と助言。
大学ラストイヤーでのさらなるレベルアップを促す。
(取材・文◎杉園昌之)
【プロフィール】
わきざか・やすと/1995年6月11日生まれ。神奈川県横浜市出身。川崎F・U−18で育ち、阪南大へ。大学3年時にリーグ年間最優秀選手賞を受賞。17年のユニバーシアード代表。172㎝、65㎏。
※サッカーマガジン10月号掲載の大学支局を再構成し掲載しています。